この記事は今腰痛で悩んでいる方に向けて書きました。
私の腰痛体験を読んでもらう事で、
「こんなにキツイ経験をしていても元気になった人がいるんだ。」
「今は痛くて辛いけど、私だって何となるかも!」
と少しでも気持ちが明るくなってもらえれば良いなと思います。
少し長くなりますが、お付き合いください。
痛みが出なくなるまでに15年かかった私の腰痛体験
整体を学び始めてからもう13年以上経ちます。
なぜこの道に進んだの?と動機を聞かれることがありますが、やはり自分の腰痛がなかなか治らずに苦しんだ体験が大きいです。
今でこそ先生は元気そうで痛いところなんてないんじゃないですか?と言われますがとんでもない。
実は腰痛で辛い時期がかなり長かったんですよ。
今でも疲れがたまってきたり、ケアをさぼると日に日に調子が悪くなってくるのがわかります。
なので日々のメンテナンスは欠かせません。
あれは忘れもしない高校1年生の夏休みでした。
陸上部のトレーニングが終わった後、なんだかいつもと腰の痛み方が違うなと思っていたのです。
小さい頃から身体が弱かったものの、スポーツ大好きで、レスリングに空手、草野球、学校の休み時間はサッカーやドッジボールと活発に動き回る子供だったので、常に膝や腰に軽い痛みはありました。
ですが、少し運動量を減らすか小さい頃からお世話になっていた鍼灸院で鍼を打ってもらってよく眠れば治っていったので、今回もなんとかなるだろうぐらいにしか思っていませんでした。
しかし、翌朝起きたらあまりの痛みで寝返りすら打てなくなっていたんです。
今まで経験した事のない痛みだったので、自分でも本当に驚きました。
布団から起き上がれない私を見て慌てた家族が病院、鍼、整体などいろんないろんな治療に連れていってくれましたが、全く効果なし。
あまりにも治らないので、治療する先生方も困ったと思います。
身体の痛みももちろん辛いのですが、もっと辛かったのは精神面でした。
痛い身体を引きずって何とか学校に行くものの、今まで一緒に騒いでいたクラスメートとは同じように行動出来ず、徐々に距離が離れていく感じがしました。
授業中も痛みが気になって全く集中出来ず成績は急降下。
次第に学校に行くのが苦痛でしかなくなり、一度、もう高校をやめたいと言って家族を泣かせた事もあります。
この先の人生ずっとこのままなのか?
一体どうしたらいい?
前向きな考えは全く出て来ず、完全に世の中から取り残された気持ちになりました。
この頃は家族も私になんて声をかけていいかわからず悩んだと思います。
結局、自己流で編み出したストレッチや体操を毎日やったことで、動きはぎこちないものの歩いたり軽く走ったりすることが出来るまでになりました。
全く動けない頃からしたら、一歩前進です。
腰の痛みはあるもののなんとか大学生活を送り、就職も出来ました。
このままいけば以前のように元気に動けるようになるかもしれない!
少し光が見えてきたなぁと希望を感じていました。
しかし、大変なのは就職してからでした。
仕事はハードで朝4時半起きで終電帰りは当たり前。
腰痛をごまかすために痛み止めを大量に飲む毎日。
しつこい腰痛を経験したことがある方はわかると思いますが、痛みがあるとものすごく身体が疲れるんですよね。
同世代の男性と同じようにアクティブに活動は出来ません。
休日はグッタリして動けず寝てばかり。
次の日は疲れと痛みが残った身体を引きずりながら職場に行く…。
ストレスと疲労、痛み止めの飲みすぎで胃が荒れて何度か救急車のお世話にもなってしまいました。
もう限界…。
そんな時ふと思いました。
治療に通い続けるのではなく、自分自身が整体を学んでみたら何か良い方法が見つかるんじゃない?
迷うことなく勤めていた会社を辞めて整体の専門学校に入りました。
生活費のためにアルバイトしながら学校に通っていたので、自由な時間はなく大変ではありましたが不思議と苦痛は感じませんでした。
きっと将来への希望が気力と体力を支えていたんだと思います。
無事学校を卒業し整体師としてデビューした後も、暇があればもっと腰痛を楽にするための試行錯誤を続けました。
なぜ自分は腰痛になってしまったのか?
どうすれば改善するのか?
勉強を続けることで長年の疑問がようやく解けてきて、自分の身体を実験台にしているうちに次第に痛みが出なくなっていきました。
日常生活で不自由を感じなくなるまでに発症からなんと15年以上…。
人生の半分程を腰痛との闘いに費やして改めて思うのが、
なかなか治らないとしても、絶対にあきらめてはいけない
という事です。
何度も心が折れそうにはなりましたが、最後には良くなりたいという気持ちが自分を支えてくれました。
この記事を読んでくれているあなたは、腰痛がなかなか良くならなくて悩んでいる最中かもしれません。
私の体験を読んで、
『こんなにひどい経験していても今は元気な人がいるんだから、私だって良くなるかも!』
と未来に希望を持ってもらえたら嬉しいです。
今度は自分と同じような悩みを抱える方に寄り添える療術師でいたい
腰痛があるために、本当はやりたかったのに出来なかったことがたくさんありました。
ですが、こんな苦しい経験をしたからこそ来院される方のつらい気持ちがわかるし、親身にになれるんだと思っています。
自分の身体をなんとかしたくて学んだ事が結果的に同じような悩みを抱えている方のお役に立てている。
こんな幸せな事はないです。
昨年末から通ってくださっているお客様から頂いた言葉が嬉しくて印象残っています。
「私は、腰が痛くなってくるともうだるくてだるくて。
主婦だから家事もしなければいけないのにもう何もする気力が出て来なくて。
家族にはまだ頼るわけにいかないし、この先どうなっちゃうのかと思っていたんです。
それが今年に入ってからあの嫌な痛みが出てないんです。
こんなに効果があるなんて…。
先生、本当にありがとうございます」
こういうお言葉を頂くと、整体は悩んでいる方の人生を変えるくらい尊い職業なんだと思います。
だからこそ手は抜けない。
先生すごい!なんて言われると、単純な私は俺も少し腕があがったな〜と喜んでしまいますが、ほどなくして次の壁がやってきます(笑)。
きっと、現状に満足してないでもっと勉強しなさいよと神様に言われているんだと思っています。
私の尊敬する先生は60代後半ですが、いまだにもっと良い方法がないか常に勉強を続けています。
好奇心にあふれていて、謙虚な姿勢。
そんな姿を見ると、探究心に頭が下がると同時に自分もあんな治療家になるんだ!と強く思います。
早いもので、川崎市多摩区で整体院を開業して6年目に入りました。
ここまで続けて来れたのは、私を信頼し通ってくださった方々のおかげです。
もう感謝しかありません。
これからも探究心を忘れず、痛みで悩んでいる方を一人でも減らせるよう仕事に励みます。